モンコレ予選優勝デック紹介 その4

このエントリーをはてなブックマークに追加

全日本選手権の予選期間も後半に突入しました。
すでに権利を獲得された方は本戦に向けて牙を研いでいるころでしょう。
まだ権利を獲得されていない方、予選期間はまだあります。
焦らずにいきましょう。

今までの3回はその週に多くの突破者を出したデックに目を向けていました。
今回はちょっと趣向を変えて予選を突破したユニークなデックに目を向けて見たいと思います。
多くの突破者を出した流行のデックを知ることも大事ですが、流行ではないデックに目を向けるのも勝利するためには重要な要素です。

AKIHABARAゲーマーズ本店 35人参加のスイスドロー6回戦を勝ち抜いて優勝したデック。
そのキーカードは「神獣ナラシンハ」でした。

●AKIHABARAゲーマーズ本店
MA1-007 オーガの蛮兵*2
MA1-008 鬼姫イゾルデ*2
MA1-016 レッドソニア*2
MA1-019 灼熱の魔狼フェンリル*3
MC3-017 ヘル・バーゲスト*2
MA1-029 アーマーン伏兵隊*3
MA2-059 サイレント・ファング*3
MA2-062 銀狼カリスト*3
MC1-002 キング・グリフォン*1
MC3-088 ラブスターズ*2
MC3-095 神獣ナラシンハ*3
MA2-100 ナイトシェイド*3

MA1-105 ウォー・ドラム*1
MC3-112 フラッシュ・デトネイター*1
MC3-113 フレイム・ストライク*1
MC3-114 フレイム・タイド*2
MA1-124 リザレクション*2
MC3-129 プラズマ・インパクト*1

MC3-137 封印の札*2
MC3-138 滅びの粉塵*1
MC3-139 魔力のスクロール*2

MA1-147 トンネル*3
MA1-150 吹き抜ける風*2
MC3-154 妖精の輪*3

一見すると色々なカードがバラバラに入れられているようで、よく見ると考えて組まれたのが分かる構築になっています。
1積みのカードが多いように見えますが、実はフラッシュ・デトネイターと滅びの粉塵のように似た様な役割のカードが投入されているのに注目です。
プラズマ・インパクトと封印の札も同じですね。
ディスペル・マジックが入っていませんが、戦闘スペルはユニットにダメージを与えたり死亡させたりする効果が多いので、攻撃や特殊能力にも対抗出来るリザレクションで代用しているのでしょう。
これはおそらくどちらかに寄せてしまうことで、封印の札を使うと滅びの粉塵が使えないからフラッシュ・デトネイターも採用する…ということだと思います。
50枚という限られたスペースの中に欲しいものを全て詰め込むのは難しいのですが、それを役割を被らせて圧縮しつつ、やりたいことをやれる様に構築されています。

●神獣ナラシンハ【ライオン】
属性:聖 レベル:5 3/3 歩行 ユニット
アイテム:■ スペル:*
◎百獣の咆哮[普通/対抗]
<コスト:手札1枚破棄/対象:このユニット>
コストが「種族:アニマルorウルフorエイプorハウンドorライオンorラット」のユニットカード場合、対象を「攻撃力:+コストの攻撃力」または「防御力:+コストの防御力」する。

このデックのメインカードですね。
手札から特定の種族のカードを破棄すればそのユニットの攻撃力か防御力の分だけパワーアップします。
このデックで代償として使えるカードは以下の通りです。

灼熱の魔狼フェンリル【ウルフ】(攻撃力11/防御力11)*3
ヘル・バーゲスト【ハウンド】(攻撃力5/防御力5)*2
銀狼カリスト【ウルフ】(攻撃力2/防御力2)*3
ラブスターズ【アニマル】(攻撃力1/防御力2)*2
サイレント・ファング【ウルフ】(攻撃力1/防御力1)*3

全部で13枚とちょっと少ない感じがしますが、灼熱の魔狼フェンリルを破棄した時は11点上昇するので、それで少しは補えるのではないでしょうか。
また実際にデックに入っている数が少なくても、対戦相手からしてみれば何枚入っているかなんて分かりようがありません。
一度でも灼熱の魔狼フェンリルが見えれば相手は「まだ持ってるかも…」と警戒します。
それだけで十分に相手の行動を縛ることが出来るでしょう。

それに灼熱の魔狼フェンリルを使い切ってしまっても慌てる必要はありません。
回収する手段もあるのです。

●鬼姫イゾルデ【オーガ】
属性:火 レベル:3 3/3 歩行 ユニット
スペル:火
◎炎のメモリーズ[普通]
<コスト:手札2枚破棄/対象:自軍プレイヤー>
対象は捨て山の「属性:火」のユニットカードまたは戦闘スペルカードを1枚選び、手札に戻す。

フレイム・ストライクやフラッシュ・デトネイター、ウォー・ドラムといった1枚積みの戦闘スペルを使い回すのはもちろんですが、灼熱の魔狼フェンリルを手札に戻して神獣ナラシンハの攻撃力や防御力を上げるのに使用します。
[普通]タイミングの能力ですが、銀狼カリストやキング・グリフォンと組ませて先攻を取らせたいですね。

このデックの良いところはどこを引いても戦えるという点にあると思います。
もちろんデックのキーである神獣ナラシンハを引ければ強いのですがそう毎回引けるとは限りません。
キーとなるカードを引けない時にも十分に戦えるかどうかが強いデックの条件だと私は考えているのですが、このデックはその条件に見事に合致しています。
神獣ナラシンハのコストになる灼熱の魔狼フェンリルは普通に召喚しても戦力になりますし、先程紹介した鬼姫イゾルデはレッドソニアと組ませる以外にも、銀狼カリスト+サイレント・ファング+ナイトシェイドといったパーティを組ませることも出来ます。
他にも色々な組み合わせで戦えるところがこのデックの良いところですね。

今回なぜこのようなデックを取り上げたのかというと、神獣ナラシンハという普段あまり見かけないカードを使って優勝したデックだからです。
今までの3回はその時期の大会でよく見かけるデックを紹介してきました。
よく見かけるのは強いからで、強いからこそよく使われるのですが、それは取りも直さず対策をされやすい…ということでもあります。
しかし、今回のデックのように普段まったく見かけないデックだとどうでしょう。
見たことがないということは対策されていないということであり、どう戦っていいかわからないということです。
相手にデックの内容を読まれない…というのはそれは大きな利点ですが、そのためには独自にデックを練り上げることが必要になります。
それはすでに強いと分かっている流行デックを使うよりはるかに大変な道ですが、進むだけの価値は十分にあるでしょう。
手持ちのカードをジッと見て、少しでもピン!ときたらぜひそのカードを使ってみてください。
それはきっとあなたが大会で勝ち抜くための大きな武器になるはずです。

トラックバックURL :
コメントはありません