いけない!バーコードキャンペーン忘れていたわ!

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ごきげんよう。

私はピアニシモ白金。
“しろがね”ではなく“プラチナ”ですわ。

誕生日が11月22日の蠍座最後の日ということで、
“ラストスコーピオン”と呼ばれたこともありますの。

趣味はピアノ鑑賞とお料理批評を少々。

ところで私には異性の幼なじみがいますの。
恋愛小説などでお目にかかれるような素敵な関係では
ありませんので、ごめんあそばせ。

彼の名は“プリンス男爵(バロン)”。
生まれ落ちた瞬間にはタキシードを着用していたとうわさされ、
蝶仮面とくわえ薔薇をトレードマークにしている男ですわ。
どう見ても変人ですわね。

いつも私が面倒を見て、フォローして……。
それでいて、私の忠告にはまったく耳を傾けてくれませんの。

ひどい男。

バロンとは公立中学を卒業して以来会っていなかったのですが、
数年前、思わぬ再会を果たしましたの。

そう……。
敵として……!

再会の少し前頃から、
私は“アクエリアンエイジ”というカードゲームをたしなんでいますの。
始めたばかりの頃は、なかなか思うように腕が上達せず……
お手洗いで悔し涙を流したことも、幾度となくありましたわね。

それから連日のようにシャドウ・アクエレイションを重ねた
成果は、確実な手応えとして実を結びました。
もはや対戦で私が負けることなど、万にひとつも有り得ません。
そう思い上がっていたものですわ。


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シャドウ・アクエレイション
……魔界からアクエリアンエイジのプレイヤーを召喚し、
周辺地域を壊滅させるほど激しい対戦を行う禁断の黒魔術。
ひとたび使用するごとに、寿命が1年削られてしまう。
ということになっている。
——————————————————————————

ところがある日、
見つけてしまったのです。

公式HPのイベントレポートに、“プリンス男爵”の名を!

こんな変な名前を使う人間が他にいるとも思えませんが、
念のため私の有能な執事・グゥグルに調査を命じると、
程なくして、バロン本人だということが判明しましたわ。

再会は宿命だったのですわ。
バロンに私を認めさせる千載一遇のこのチャンス。
逃してなるものですか……!

そして数日後、
ついにバロンと対戦する機会が訪れたのです!

……結果は大敗でしたわ。

悔しい。
あんな男に、完膚無きまでやられるなんて。
あんな男に。
あんな男にっ。
悔しいっ。
あんな男に!!!!

働く間も惜しんで特訓を重ねた日々は、無駄だったというの?

私はさらなる猛特訓を重ねましたわ。
二度と負けないと、夜空に輝くスコルピオへ誓いを立てて。

そして昨日ついに、
挑戦状代わりのミトンを叩きつけたのです。

その返事が、これ。

「すまないプラチナ。私はもうドローすることができないんだ。」

アクエリアンエイジの非公認試合で無理をして、
身体を壊したと言っていましたわね。

オルタナティブの時だって、2回も死にかけたのに……。
あの人は何度、他人のために命を投げ出せば気が済むの?
そこまで壮絶な試合なのに、なぜ私にひと声かけて下さらないの?
あの人にとって、私はその程度の存在ですの?

馬鹿よ。

大馬鹿。

軟弱者……!

アディオス。

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