【D-0】究極超人アルティメット【第二回】

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~第一回はこちら~

株式会社ブロッコリーカードゲーム部カードゲーム課、荒井です。

企画倒れじゃないよ! 時系列が微妙に違っても気にするな! 行くぜ第二回!

赤の大陸から炎の鳥が上陸だ!! プランジャー 「ステルス・スナイパー」!!!
戦乙女の仕事はどーしたッ 闘士の炎 未だ消えずッ!!
治すも壊すも思いのまま!! 「花束を捧げる乙女」だ!!!

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I-4 007 ステルス・スナイパー
レアリティ:R 色:赤 種別:ユニット
種族:ハーピー タイミング:クイック
使用コスト:赤1無3 移動コスト:赤1無1
パワー:4500 スマッシュ:1
効果:
このカードがプランゾーンからスクエアに置かれた時、あなたはバトルスペースのスクエアにある対象のユニットを1枚選び、6000のダメージを与えてよい。
墓地効果(このカードが墓地にある場合、以下のテキストが有効になる。)
ターン終了時に、あなたはこのカードを持ち主の山札に戻してシャッフルしてよい。

I-4 067 花束を捧げる乙女
レアリティ:U 色:白 種別:ユニット
種族:ワルキューレ タイミング:クイック
使用コスト:白1無3 移動コスト:白1無1
パワー:4500スマッシュ:1
効果:
このカードがプランゾーンからスクエアに置かれた時、あなたはベーススペースのスクエアにある対象のベースを1枚か、スマッシュゾーンにある対象のカードを1枚選び、持ち主の墓地に置いてよい。
墓地効果(このカードが墓地にある場合、以下のテキストが有効になる。)
ターン終了時に、あなたはこのカードを持ち主の山札に戻してシャッフルしてよい。

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ディメンション・ゼロにおいて最大の特徴とされているのが「プラン」のシステム。
今でこそ誰もが当たり前のように使っているシステムだが、意外にもファースト・センチュリー当時はなかなかプレイヤーに定着しなかったらしい。ほとんどのカードがクイックで相手ターンに使えるからこそ、自分のターンでエネルギーを消費する行為が敬遠されたのだろう。
そんな中多くのプレイヤーにプランの有用性を教えた功労者が《バードマン・ソウル》、そしていわゆる「プランジャー」と呼ばれるユニットたちである。

赤の《ステルス・スナイパー》、黒の《イビルアイ・ドライバー》、青の《センチネル・センチピード》、白の《花束を捧げる乙女》。いずれもプランから置かれることで強力な能力を誘発できることから、いつしかプランジャーと呼ばれるようになった(緑の《カオスビースト・ナインテイル》のみ少々性質が異なるため別に扱われることが多い)。

「プランから置かれる」という極めて簡単な誘発条件ながら、非常に強力な能力。さらには墓地効果によって何度でも山札に戻り、何度でも能力を使うことができる。パワーもそこそこあるので殴りに行ってもOK。あらゆる点が優秀であり、各色のプランジャーたちはデッキに入れない理由がない、と言われるほどであった。

「プランジャー全部入れればすごい強いデッキになるんじゃね?」
そんな発想から、やがて「四色プランデッキ」が生まれた。

まずは4体のプランジャーを各種3枚ずつ積む。あとはプランジャーの射程外である大型ユニット対策など、各種コントロール系のカードを詰めこんでデッキ完成。とにかくプランをめくり、プランジャーで相手ユニットを処理し続け、場を更地にしたところで悠々とスマッシュを決めれば勝ち。
各プランジャーの必要有色エネルギーが1と、拘束が厳しくないことから実現したデッキタイプである。とはいえ多色カードも《スカラベマスター》もなかった時代の話であり、四色の構築はかなり高い難易度を有した。どの色のエネルギーでプランをめくるか、プランジャーは何枚までエネルギーに置いていいか。そのバランス取りに腐心したプレイヤーも少なくないはずだ。

四色プランデッキは多くのプレイヤーの支持を集め、日本選手権2006では見事優勝を勝ち取った。(参考:日本選手権2006レポート
以後プランジャーたちはファースト・センチュリーの使用可能な環境下では常に活躍を続けることになるが、その中で唯一制限カード入り(シーズン制限は除く)となったのが《花束を捧げる乙女》である。彼女の持つスマッシュ回復能力が、墓地効果のためただでさえ持久力に優れるプランデッキをさらに底上げしている点が警戒視されたのだろう。

プランデッキはやがて《流氷の大陸》型へと姿を変えていった。現在は全てレジェンド・カード化されているため大会では使用できないが、ファースト・センチュリーを代表するカードとして彼らを思い出すプレイヤーは多いだろう。勝利を呼び込んだ記憶も、苦しめられた記憶も全て込みで。

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