スタックを憶えてみよう

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村瀬@ちーです。
 
さて、唐突ですが。
ディメンション・ゼロにはスタックというシステムがあります。プロジェクト レヴォリューションでいうバンク、アクエリアンエイジでいうレスポンス、モンスター・コレクションTCGでいう対抗連鎖に当たるものなのですが、今回はこのシステムについて説明してみようかと思います。
カードゲームを始めると、どのタイトルでもここでちょっと悩んでしまう人もいます。そんな人の手助けになったり、他のカードゲームのシステムを眺めたりすることが好きな人の話のネタになれば幸いです。
なお、色々と書いていたら酷い文章量になってしまいました。
活字中毒の人以外は注意です。
ちなみに社内においては、「スタックが積まれる」は仕事が増えること、「スタックを解決する前に次々と積まれる」は仕事をこなすよりも追加される仕事量の方が多いことを示します。
 
 

 
ディメンション・ゼロでは、プレイしたカードや能力はすぐには解決されません。一度、スタックと呼ばれる場所に一時的にスペルとして一列に積み上げて保管されます。
スタックに何か保管されると、ターンを進めているプレイヤーに何かをする権利(優先権)が発生します。ここで何もしなければもう片方のプレイヤーに同じ権利が渡ります。どちらかのプレイヤーが権利を使って何かをした場合には、そこでした行動は最初にスタックに保管された行動のうえに置かれて、改めてターンを進めているプレイヤーに権利が再び渡ります。更にどちらかのプレイヤーが何か行動した場合には、2番目に置かれたものの上に新しく置かれます。
そして両方のプレイヤーが何もしないことを宣言すると、スタックに積み上げられたものの一番上のものを解決します。ただし、この際に注意しなくてはならないことが1つあります。それは1つ解決するたびに、お互いのプレイヤーに何かをする権利が再び発生し、新たにスタックを積むことができる点です。ここで新しく積まれた場合には、新しく積まれたものから解決します。

例えば、以下のような手順になります。
相手のターンに、相手があなたの「バルボタージュ」(パワー2000)のいるスクエアに「ウンバ・ウンバ」(パワー3000)を移動させようとしました。この時点で、『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』という行動がスタックの一番下に置かれます。
ここで相手は更に何かをする権利(優先権)がありますが、相手は何もしなかったので、あなたに優先権がまわってきました。するとあなたが何もしないとスタックに置かれている『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』という効果が解決されてしまいます。
このままだと「ウンバ・ウンバ」に「バルボタージュ」が倒されてしまうので、あなたは「クリスタル・フォートレス」(このカードと同じラインのスクエアにあるすべての白のあなたのユニットのパワーを+2000する。)を「バルボタージュ」のラインに置こうとしました。
この『「クリスタル・フォートレス」を「バルボタージュ」のいるラインに置く』という行動は、『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』という行動のうえに保管されます。
 
※現在のスタックの状況
上:『「クリスタル・フォートレス」を「バルボタージュ」のいるラインに置く』
下:『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』
 
ここでお互いのプレイヤーが何もしないと、上にある『「クリスタル・フォートレス」を「バルボタージュ」のいるラインに置く』という効果が解決され、その後『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』という効果が解決されます。そのため、「クリスタル・フォートレス」の効果で「バルボタージュ」のパワーが上がった後に「ウンバ・ウンバ」の移動が完了し、見事「ウンバ・ウンバ」を迎撃することができました。
 

しかしもしも、こちらが『「クリスタル・フォートレス」を「バルボタージュ」のいるラインに置く』という行動をスタックに保管した後、相手が更に『「歴戦の城砦」(このカードと同じラインのスクエアにあるすべての赤のあなたのユニットのパワーを+2000する。)を「ウンバ・ウンバ」のいるラインに置く』という行動をすると結果が変わってきます。新しくした行動は一番上に置かれますので、この時点でのスタックの状況は以下の通りです。
 
※現在のスタックの状況その2
上:『「歴戦の城砦」を「ウンバ・ウンバ」のいるラインに置く』
中:『「クリスタル・フォートレス」を「バルボタージュ」のいるラインに置く』
下:『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』
 
これを上から順番に解決すると、『「歴戦の城砦」を「ウンバ・ウンバ」のいるラインに置く』→『「クリスタル・フォートレス」を「バルボタージュ」のいるラインに置く』→『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』という順番に解決しますので、まず「ウンバ・ウンバ」のパワーが上がった後に「バルボタージュ」のパワーが上がり、最後に「ウンバ・ウンバ」の移動が完了してバトルが発生します。そのため、「バルボタージュ」は負けてしまうのです。

ここまでがスタックの基本なのですが、スタックにはもう1つ重要なことがあります。
それは、スタックに積んで保管されているものが1つ解決されるごとに、改めてお互いのプレイヤーに優先権が発生するということです。つまり、先ほどの状況で『「歴戦の城砦」を「ウンバ・ウンバ」のいるラインに置く』という行動が終わった後、改めてお互いのプレイヤーがカードや能力を使うことができるのです。そしてここで使用されたものは、解決していない中で一番上に積まれます。そのため例えばここで、あなたが『「神々の雷」(あなたはベーススペースのスクエアにある対象のベースを1枚選び、持ち主の墓地に置く。)で「歴戦の城砦」を破棄する』という行動をすると、以下のようになります。
 
※現在のスタックの状況その3
済(解決済み):『「歴戦の城砦」を「ウンバ・ウンバ」のいるラインに置く』
上(解決前):『「神々の雷」(あなたはベーススペースのスクエアにある対象のベースを1枚選び、持ち主の墓地に置く。)で「歴戦の城砦」を破棄する』
中(解決前):『「クリスタル・フォートレス」を「バルボタージュ」のいるラインに置く』
下(解決前):『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』
 
その結果、そこから先の解決は『「神々の雷」(あなたはベーススペースのスクエアにある対象のベースを1枚選び、持ち主の墓地に置く。)で「歴戦の城砦」を破棄する』→『「クリスタル・フォートレス」を「バルボタージュ」のいるラインに置く』→『「ウンバ・ウンバ」が「バルボタージュ」のいるスクエアに移動する』となります。
 
 
長い文章となってしまいましたが、以上がスタックの説明になります。
スタックは少し難しいですが、一度憶えてしまえば色々と面白いことができるシステムです。
ディメンション・ゼロの面白さの一端を担っているシステムであることは間違いありません。こういったカードゲームごとのシステムはスタックのような部分から始まり色々な差異があります。そして、こういった差異の一つ一つがカードゲームの特徴を彩っているのです。普段は触れないカードゲームのシステムを見てみると、今自分が遊んでいるゲームのシステムがどのように良いかが実感できるかもしれません。
また機会がありましたら他のカードゲームの似たようなシステムである、アクエリアンエイジのレスポンスやプロジェクト レヴォリューションのバンクなんかについても説明できればと思います。

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